婚約指輪の始まりは古代ローマにまで遡ります。正式に婚約が決まったとき、男性は女性に鉄製の指輪を贈るのが当時の習慣で、ゴールドやシルバーのリングを愛の証として贈るようになったのは、その後です。

現在の婚約指輪のデザインに近づくのは中世になってからで、もともと婚約指輪に宝石は飾られていませんでした。しかし、中世になると裕福な人たちの間で宝石を飾った指輪が贈られるようになり、19世紀末には南アフリカでダイヤモンド鉱山が発見されて安定的に供給できるようになったことで、一般の人々にもダイヤモンドの婚約指輪が広がりました。

また、ダイヤモンドの婚約指輪が日本で広まったのは、戦後、高度経済成長期を迎えてからです。ダイヤモンドの輸入が解禁されて、経済成長で人々の生活が豊かになる中、婚約指輪に込められた「永遠の絆」や「互いの心をつなぐ」といったロマンチックなストーリーとともに広まりました。

現在ではすっかりと定着し、婚約指輪をオーダーメイドする人も増えています。愛の証として、心から気に入った二人だけの特別なリングをオーダーするのも素敵です。

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